株式業務はボリュウムがあるので後半です。
4.権利落相場
出題例
時価1,200円の株式に対して、1:1.2で株式分割を行う場合の予想権利落相場を求めよ。
計算式
権利付相場1,200円÷分割比率1.2
=権利落相場1,000円
Ans:1,000円
計算式は単純ですが、
権利付を分割比率で割ったのが【権利落】
の関係性を覚えておかないと応用問題が解けません。
解説
例えば1:1.2の株式分割とは、
1,000株保有の株主に、新たに200株が交付され1,200株になるという意味です。
この株式分割の権利がある1,200円までを権利付相場、
200株の株券=権利を受け取った分、下がった株価を権利落相場といいます。
練習問題
問6.時価780円の株式に対して、1:1.3で株式分割を行う場合の予想権利落相場として正しいものを求めよ。
1. 260円
2. 600円
3. 920円
4. 1,014円
5. 1,666円
780円÷1.3=600円
問7.【応用】上場銘柄Aの株式分割を1:1.5で行う
権利付相場1,800円に対して誤りを2つマークせよ。
①権利落後900円の場合、450円値下がりとなる。
②権利落後1,000円の場合、250円値下がりとなる。
③権利落後1,300円の場合、150円値上がりとなる。
④権利落後1,500円の場合、650円値上がりとなる。
⑤権利落後1,700円の場合、750円値上がりとなる。
権利付1,800円÷1.5=権利落相場なので以下が正しい。
①は権利落900円×1.5=1,350円の為1,800円と比べ▲450円
②1,000円×1.5=1,500円の為、▲300円
③1,300円×1.5=1,950円の為+150円
④1,500円×1.5=2,250円の為+450円
⑤1,700円×1.5=2,550円の為+750円
5.PBRとPER
出題例
以下の会社(年1回決算)の株価純資産倍率:PBRと、
株価収益率:PERを求めよ。
①発行済株式総数 400万株
②総資産 50億円
③総負債 30億円
④当期純利益 2億円
⑤株価(時価) 1,000円
計算式
PBRは
②総資産ー③総負債、
PERは
④当期純利益を①株式総数で割っていく。
株価純資産倍率【PBR】
単位を『億』に合わせます
(②総資産50億ー③総負債30億)÷①株式総数0.04億=500円をメモ。
(PCの電卓はカッコ内そのままたたいてOK)
株価1,000円÷上記500円=2.0倍株価収益率【PER】
④純利益2億÷①株式総数0.04億=50円をメモ。
株価1,000円÷上記50円=20.0倍
Ans:PBR:2.0倍、PER:20.0倍
解説
株価純資産倍率:Price Book-value Ratioとは、
1株あたりの、
②総資産から③借入金など負債を引いた「純資産」に対して、
株価が何倍に買われているかを示しています。
株価収益率:Price Earnings Ratioは、
「④当期純利益EPS(Earnings Per Share)」に対して、
株価がどの程度に買われているかを見る指標です。
こちらも1株あたりなので、①株式総数で割る必要があるのです。
設問によっては、【PER】【PBR】の順で選択肢が記載される事もあるので、注意しましょう!
練習問題
問8.
以下の会社(年1回決算)の株価収益率:PERと、
株価純資産倍率:PBRの組み合わせとして正しいものを求めよ。
①発行済株式総数 1500万株
②総資産 90億円
③総負債 60億円
④当期純利益 3億円
⑤株価(時価) 1,000円
1. PER 2.0倍、PBR 20.0倍
2. PER 5.0倍、PBR 50.0倍
3. PER 10.0倍、PBR 1.0倍
4. PER 20.0倍、PBR 2.0倍
5. PER 50.0倍、PBR 5.0倍
株価収益率:PER=
3÷0.15=20
1,000÷20=50.0倍
株価純資産倍率:PBR=
90-60÷0.15=200
1,000÷200=5.0倍
以上5パターンから、3問の5択問題が出ます。
株式業務は計算問題の中で一番ボリュームがありますが、
逆にここをおさえれば自信に繋がります!
がんばってください!😊